大学の約束2019 “2030年”への共創カンファレンス大学の約束2019 “2030年”への共創カンファレンス
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参画大学:上智大学/成蹊大学/中央大学/東京都市大学/早稲田大学(五十音順)
グローバル社会に
求められる
“Change Maker”の存在
日本の経済・産業・社会のグローバル化が一段と加速する現在、グローバル社会の共通課題解決への取り組みなどを世界共通の価値観のもとで進めるリーダー・プロフェッショナルとなる人材=Change Makerの必要性が増している。2019年11月7日、都内に大学トップと学生、そして企業幹部が集結。大改革の時代に必要な未来を創るグローバル人材の教育について熱い議論を交わした。
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学生セッション
未来を創る人材は、今、何を学んでいるのか
カンファレンス写真
曽和利光氏
曽和利光
人材研究所 代表取締役社長

曽和 グローバル時代を迎えた現在、「未来を創る人材は、今、何を学んでいるのか」をテーマに、学生の皆さんに次の3点について伺いたい。

①高校時代にどんなことを考えて、今の大学・学部を選んだのか?
②大学入学後、一番自分を成長させた「学び」とは?
③学んだことで自分の中に生じた「社会に出て解決してみたいこと」とは?

山本 高校まで一貫の女子校で過ごし、大学生活では将来に向けて視野や価値観を広げたいという思いから、グローバル教育に力を入れている上智大学への進学を決めた。大学2年のプログラムでカメルーンに2週間滞在し、現地の学生たちの知識の豊富さ、熱意と意識の高さに強い刺激を受けた。大学のプログラムを通じて様々な経験をし、一番大きく成長した点は、受け身だった自分が「主体的になってアクションを起こせば、何でもできる」という自信がついたこと。挑戦した者しか得られない学びがあると身をもって知り、今後も失敗を恐れずに様々なことに挑戦したい。IT関係のコンサルティング会社に内定したので、大学での経験を生かして、より良い世界と社会になる革命を起こしたい。

小澤 中高一貫の進学校で6年間、サッカー部にて主将を務めた。チームをまとめるマネジメントに苦労した経験から経営学を学ぶことを決意。成蹊大学経済学部経済経営学科に進学後、大学3年次には「丸の内ビジネス研修」の一員として選抜され、「SDGs実現に向けての大学の貢献」をテーマに、「誰一人取り残さない世界の実現のための可能性」について深く考えた。サポート企業の方に「アイデアを行動に移すことが重要」というフィードバックをいただき、行動することの大切さを学んだ。来年度より損害保険会社に内定しており、大学生活を通じて得た「個性尊重」「相互理解」という価値観を軸に、今後社会に幅広く貢献していきたいと考えている。

登壇者
山本明日香氏
山本明日香
上智大学 法学部 法律学科4年
小澤和樹氏
小澤和樹
成蹊大学 経済学部 経済経営学科4年
中山春樹氏
中山春樹
中央大学 国際経営学部 国際経営学科1年
池田勇輝氏
池田勇輝
東京都市大学大学院 総合理工学研究科 建築・都市専攻1年
藤岡 新氏
藤岡 新
早稲田大学 政治経済学部 国際政治経済学科3年

中山 高校時代、ハンドボール部の副キャプテンとして、部のルールをチームみんなで共有して1つになるマネジメントを担う。高1の2週間のドイツ留学をきっかけに、「国際・グローバル・ビジネス」の3つがキーワードとなり、それらを総合的に学べる中央大学へ。1年生全員に課せられたプログラムで米国へ1カ月間留学し、英語力の低さを痛感。現在、猛勉強中。東大ビジネス企画サークルに所属し、論理的思考力や自律性、チーム意識など社会に出て活躍するうえで必要な能力を身に付けるサークル活動を行っている。まだ3年以上ある大学生活で、グローバル企業への就職を目指し、将来は日本人ならではの視点とグローバルな視点を持つ世界で活躍できる人材に成長していきたい。

池田 中高一貫の男子校では野球部に所属。当時から絵が好きで、部員募集ポスターの制作など、形のない事柄や現象、関係性などをイメージしてビジュアライズするのが得意だった。大学では建築を専攻。在学中に記憶に残る主なことは3つ。まず学部3年次の「渋谷に大学院キャンパスを作る」という課題で、街の歴史や街の個性、教育などを広く深く調べ、建築以外の知識も身に付けた点。次に、世界中の学生が集まるクロアチアでの国際ワークショップへ参加し、他国の学生の考えに触れ、多様性を学べたこと。最後は、556チームが参加したコンペで、自分たちが「虫」をテーマに設計した作品が「建築を全く違う世界と結びつけた視点が面白い」と高く評価され最優秀賞を受賞した経験。将来は、経年変化でより良くなる建築物を作りたい。

藤岡 父親の仕事の関係で、ニューヨークで6年間生活した経験から国際社会に目が向くようになり、2016年大統領選挙でのトランプ選出を機に国際政治へ興味が広がった。入学後はターニングポイントが2つある。週4で学べる第2外国語でスペイン語も操れるようになったことと経済学の授業を通じて数学の魅力に気づいたこと。全てを数値化する経済学という学問の面白さにはまり、それまで大の苦手だった数学が得意になり、自分の可能性が大きく広がった。大学での学びを通じ、物事を実現するために何が必要かを自分の頭で考えられるようになった。今後は、自分なりに日本社会が新時代を生き抜くための提案をしたい。将来、世の中の仕組みや構造を変革する仕事に就くのが目標。

セッションを終えて
世の大人たちは「最近の学生は……」と、とかく嘆き節を語りますが、今回のセッションでそれらは杞憂であると確信しました。四半世紀にわたって新卒採用に関わり、何万人もの学生と接点を持ってきた私から見ても、彼らは大変意欲が高く、大学の提供する様々な機会をうまく使って自分の能力を着実に高めているようでした。我々大人たちはむしろ、こういう彼らのポテンシャルを生かせる場や社会をつくる責任がある、そうしなければ彼らは活躍の場を求めて、海外など別の場所に行ってしまうのではないかと、こちらの身が引き締まる思いでした。問題山積みの日本ですが、彼らのような若者こそが希望であり、宝であると感じました。
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