NIKKEI Integrated Report Award 日経統合報告書アワード

企画・制作:日本経済新聞社 イベント・企画ユニット

2021年の審査結果

第1回 日経統合報告書アワード 各賞決定 NIKKEI Integrated Report Award 2021

グランプリに双日

1998年から続いた「日経アニュアルリポートアウォード」が、本年度から「日経統合報告書アワード」に衣替えした。
前年度の2.2倍となる290の企業・団体に参加いただき、一次審査では審査委員の方々に多大なる尽力を賜った。
一次審査の得点上位20社の統合報告書について、2月21日に開催した二次審査委員会で厳正な議論を経て各賞を決定。
今回からES(環境・社会)賞、G(ガバナンス)賞、新人賞も選出した。

(各賞の社名は五十音順、株式会社は省略)

グランプリ

日立製作所
双日
投資家の期待値高める

非財務の取り組みが財務に転化するプロセスが可視化されており、長期戦略とサステナビリティー戦略の紐づけが明確。非財務のKPI設定も含めベストプラクティスといえる報告書。しかも読んでいて楽しい。的を射た事業投資モニタリング、人的資本策の充実など、投資家の期待値を高める。

ES(環境・社会)賞

MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス
三井化学
客観性高い自己分析

サステナビリティー経営へのビジネスモデルの転換が明確に伝わる。投資家目線の課題認識ができており、実態を数字でとらえた自己分析は客観性が高い。環境貢献製品やQOL向上・スマート社会に貢献する製品等の売上規模や将来売上目標の開示は他社に先行している。

G(ガバナンス)賞

中外製薬
オムロン
ガバナンスの透明性高い

攻めと守りのバランスが取れた高品質のリポート。特にガバナンス情報は秀逸。報酬委員会による報酬体系の説明はクリアで納得感がある。取締役会の重点テーマの議論も課題がビビッドに伝わり、開示の透明性が高い。リスクシナリオと対応策も具体的で分かりやすい。

準グランプリ

伊藤忠商事
伊藤忠商事
迫力あるCEOメッセージ

冒頭のCEOメッセージは迫力があり、時代の変化を捉え大きな商機に変えていく強い思いと統合報告の意義が伝わる。サステナビリティーのマテリアリティ設定、気候変動への対応も明確で分かりやすい。事業部門別のESG課題の明記は、多事業展開の他社にも参考になる。

ソニー
荏原製作所
通底する統合的思考

読み進むほど全体に通ずる統合的思考や整合性が確認できる意欲的リポート。特に、長期ビジョンにTCFDシナリオ分析を取り入れた点は画期的。マテリアリティの選定と経営戦略の記述も、投資家に極めて有益。ガバナンス改革によるESG経営への進化がよく伝わる。

東京応化工業
三菱ケミカルホールディングス
経営基盤の数値化の手本

ESG経営の先駆的存在である当社の進化が表れた完成度の高い統合報告書。価値創造を支える経営基盤を数値化する姿勢は統合報告書のお手本。細部まで数値でブレークダウンされており、投資家の理解が進む。新社長の課題認識も的確で目指す方向も納得感がある。

新人賞

丸井グループ
ゴールドウイン
次回作の進化が楽しみ

改善すべき点は多いが、とてもよくまとまっており意欲を感じる。会長、社長のメッセージは自らの言葉で語りかけており印象深い。TCFDに基づく開示はないが、カーボンニュートラル目標年度をかなり前倒ししている積極姿勢は注目に値する。次回作の進化が楽しみ。

優秀賞

アサヒグループホールディングス
アサヒグループホールディングス
ESG課題の説明が的確

冒頭の取締役会議長による経営課題の明確な提示、続く新CEOによる洞察に満ちた企業価値向上へのコメントは強いメッセージ性を感じさせ、報告書全体の流れをよくしている。監査役会の実効性評価、人権・健康などのESG課題の説明も的確で、グローバル性に富む。

伊藤忠商事
エヌ・ティ・ティ・データ
対話に有益な骨太リポート

詳細なデータと記述情報に裏付けられた誠実で骨太なリポート。CEOメッセージは事業環境の変化を踏まえた今後の財務・資本戦略を明確に伝えており、株主還元に関する考え方も明確。豊富なDX支援やR&D事例、国別・事業別のサービス順位の開示も対話に有益。

NTTデータ
オリンパス
価値創造モデルの流れ明確

持続的成長に向けた長期経営戦略とそれを支える事業戦略や財務戦略を分かりやすく記載。企業変革プランに基づく体質変革を通じ組織全体のサステナビリティを高めたいというCEOメッセージには思いがこもる。価値創造モデルもパーパスとアウトカムの流れが明確。

カプコン
参天製薬
詳細情報へのリンク秀逸

理解を助ける工夫に満ちた、シンプルかつ充実したリポート。CEOメッセージの課題認識や目指す世界が明確。価値創造プロセスや中期経営計画の振り返りも充実し説得力がある。ガバナンス記載は模範レベル。PDF上での詳細情報へのリンクも整理されており秀逸。

ジーエス・ユアサ コーポレーション
積水ハウス
完成度の高い渾身の一冊

社長メッセージのリーダーパイプラインの考え方は明瞭で納得感がある。価値創造プロセスやマテリアリティの設定、独自KPIも連動して理解が進む。TCFD開示では事業分野ごとの取り組みもシナリオ分析で示しており、他社の参考になる。完成度の高い渾身の一冊。

住友化学
ソニーグループ
スタイリッシュかつ骨太

ブランド価値を意識させるスタイリッシュなデザイン。CEOメッセージはロジカルで分かりやすい。事業戦略でも背景説明がきちんと記述されており、競争優位性、企業文化や目指す方向性がしっかりと伝わる。気候変動関連もシンプルな記述ながら骨太な対応が伝わる。

ナブテスコ
大和証券グループ本社
見事なコンセプトの訴求

「みんなのお金で未来をつくる 貯蓄からSDGsへ」という簡潔にして優れたコンセプトが伝わる。サステナビリティ先進企業であることを見事に訴求した好リポート。セグメント別の戦略や財務目標の記載も充実。YouTubeでの統合報告書のポイント解説はユニーク。

日本ユニシス
東京海上ホールディングス
作り手の熱い思い伝わる

パーパス中心のストーリー展開により、社会課題解決への貢献や企業価値向上に対する作り手の熱い思いが伝わる高品質のリポート。CEOメッセージは洞察に富み、資本規律についてのCFOの説明も明確。随所に入れた海外グループ会社からのメッセージも参考になる。

野村総合研究所
日本航空
高レベルの情報開示

厳しい環境下でも投資家が検証可能な情報を高レベルで開示している。ESG戦略は具体的な現場施策まで落とし込めており、GHG排出量やエネルギー消費量などデータの透明性も高い。全マテリアリティ項目に中期目標、取り組み、年次進捗を記載している点も高評価。

不二製油グループ本社
不二製油グループ本社
緊張感ある対談見事

非常にレベルの高い統合報告書。CEOメッセージでの課題認識は適切。続く辛口の社外取締役との対談は見事。緊張感がありガバナンス効果も伝わる。投資家の知りたい主原料のサステナブル調達を丁寧に記載。会社全体でESG経営を体現しようとする姿勢が伝わる。

三井化学
三井物産
内容のクオリティー高い

全体にバランスが取れ財務分析、戦略内容、ESG記載ともに充実したクオリティーの高いリポート。気候変動、ビジネスと人権、サーキュラーエコノミーにフォーカスしており、サーキュラーエコノミーでの事業セグメントごとのリスク・機会解説は新たな示唆を与える。

三井物産
三菱UFJフィナンシャル・グループ
目指す方向を明確に記載

主要な情報が網羅され、かつ情報間の結合性も強く意識された質の高いリポート。CEOメッセージには訴求力があり、CFOメッセージもROE改善の銀行版ロジックツリーの作成で目指す方向性を明確にしている。ガバナンスの記載は詳細で、信頼性向上に寄与している。

三菱ケミカルホールディングス
ミネベアミツミ
ESGへの本気度伝わる

持続的成長と企業価値向上への強い意思と熱い思いが溢れ出ている統合報告書。CEOメッセージとチーフ・グリーン・オフィサー(CGO)のメッセージからはESG経営への本気度が伝わる。社外取締役座談会によるマテリアリティへの取り組みに対する評価も興味深い。

ミネベアミツミ
村田製作所
強みがよく分かる一冊

想定読者に国内外全従業員を含めており、当社の強みがよく分かる一冊。失敗の経験も必要と説くトップメッセージは心に響く。ビジョン2030と価値創造モデル図は体系的で、社会課題起点のマテリアリティ設定とも結合。社外取締役座談会は取締役会の雰囲気が伝わる。

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